命の使い方は連鎖していく 

 

こんにちは。ユアエクセレンススタッフの垣内です。
9月に入ってから、急に涼しくなりましたね。
猛暑が終わったかと思えば、今度は台風の時期の突入ですね。



さて、8月の下旬の土日はリトリーブサイコセラピー
ハイパートレーニングコースの集大成の合宿でした。


この10か月間のトレーニングはひたすら自分と向き合い
仲間と向き合い、切磋琢磨して技術を磨いていくトレーニングです。

 

東京ハイパー二期

大阪ハイパー二期



この10か月頑張ってきたみなさんの大きな成果に私たちスタッフも
感動の感動の涙の修了でした。

 

これからも、全国にどんどんリトリーブのセラピストさんを輩出すべく
大鶴社長とがんばって参りますよ (^-^)

 

目次

虐待の背景には精神的DVが隠れている

 

先日の9月3日、2018年3月東京目黒区で起きた船戸結愛ちゃんが虐待を受け、死亡した事件の
裁判員裁判の初公判が開かれました。
ご存知の方も多いと思いますが、5歳の女の子が父親から虐待を受け衰弱して亡くなりました。
1日1杯の汁物しか与えられず、顔面を殴られ、毎日朝4時に起きてひらがなの練習をするように
命じられていました。

 


ノートには「もうおねがいゆるして、ゆるしてください」
「あしたはもっとできるようにするから」と書き残しが印象に残っています。
この5歳の心の声に、胸が締め付けられました。

 

どうして母親は助けなかったのか?疑問に思う方は大勢いたと思います。
直接的に虐待に関与してなくとも、それを見て見ぬふりをしていた母親にも
大きな責任はあると思います。

ですが、この母親の優里被告も夫から精神的DVを受けていたんですね。
もちろんDVを受けていたからといって許されることではありません。

 

————————————————————– 産経新聞より一部引用

夫の報復が怖かったと優里被告は語っていました。

優里被告は夫から結愛ちゃんのしつけについて連日何時間もの説教を受けており、
目の前で結愛ちゃんに対する暴力を見せられたことがありました。



「お前は子育てができない」
「しつけができていない」
子育てについて否定され、自分が失敗したことを何度も謝っていた。



どうしたら、彼が納得してくれるのか?と悩み自分の身体にアザができるほど自分を叩いた。
説教するのは、お前と暮らすためなんだ。と夫は永遠と説教を繰り返す。



彼は自分の為を思って言ってくれているんだ。
自分携帯のメモに「原因はコレ、同じミスをしないようにします。」と保存
説教が終わったら「怒ってくれてありがとう」と感謝の言葉を伝えるようになった。


結愛に厳しくするのは、お前の為なんだ。
私の育て方が悪かったんだ。結愛の為に怒ってくれているんだと思い込むようになった。


正常な判断ができなくなるくらい、洗脳されていた。

女性の食事は少なくていい。
太った女は醜い。

夫からそう言われストレスから過食嘔吐を繰り返す。

離婚してほしい。
結愛は私がみるから息子は置いていく。そういうと、
息子に「お前捨てられるんだな。子供を捨てるひどい母親だ」と責め立ててくる。


被害が少なくなる努力をしたが、面と向かって逆らうことはできなかった。

わたしはアホだから、夫は年上で人脈があり、尊敬できる。
私は間違っている。夫は正しいと感じている。

 

——————————————————- 一部引用終わり

 

自己肯定感が低いことへの問題

 


この一文から、何が読み取れるかと
優里被告の自己肯定感の低さです。夫の精神的DVという支配を受け入れたことが結愛ちゃんの
虐待を更に悪化させていったのだと思います。

 


自己肯定感とは? → 自分を肯定する力です。
           自分自身にOKが出せていること。

 

 


優里被告は子育てを否定されたことに対して、自分を責めていました。
太った女は醜いと自分を否定されているような気持だったかもしれません。
そして、自分は間違っていて夫が正しい。
この自分は間違っている・ダメだという前提が自己否定に繋がっているのです。

 


この自己否定が強いと、自分がすること全ては上手くいかない。
自分はダメな人間だからこんな目に合う。など・・・
できごとが悪い方向に行けば行くほど、自分のせいだと責める傾向があります。

 

もちろん、この夫にも相当の問題はあると思いますが、この夫に言い返せずに
精神的なDVを受け、恐怖で支配され思考がどんどん停止していったことで、
誰かに助けを求めることも正常な判断としてできなくなってしまったのだと思います。

 

これは、私の考えですが娘の結愛ちゃんも同じ感覚を持っていると思いました。

 

誰も、自分を助けてくれない。
誰も、自分を守ってくれない。
誰も、自分を受けいれてくれない。


これは、恐怖以外なにものでもない。
結愛ちゃんにとって生きることは怖いことだったと思います。
でも、こんな目にあうのは、自分のがんばりが足りないからだ!と
5歳の小さな子供は自分に喝をいれて、がんばって生きようとしたと思います。

 

それは、優里さんも同じだったのかもしれません。
正常な判断ができず、自分が悪いと責め、夫の支配を受け入れることでしか
自分は生き延びられない。

 


その生き方は、娘の結愛ちゃんに連鎖していきました。
子供は親がいないと生きてはいけないのです。
無意識に自分の命を守る為に、従うしか生きる道は子供にはありません。
でも、結果的には一人の尊い命が失われたのです。

 

悲しい連鎖を起こさないために

 

この自己を肯定できない元は「愛着」の問題に大きく関わっています。
そして、自己否定感を抱えるだけではなく

 

・我慢していい人を演じる (他人に嫌われないように人に合わせる)
・自分に自信がない (無価値な自分を見られないようにしている)
・虚無感を常に抱える
・うつ
・虐待
・DV (精神的DV)
・イジメ
・支配と依存
・アルコール・薬物などの依存症

 

様々な生きづらさや、悩みや問題の元となっていると思います。
愛着とは? → 愛着とはなにか? ~人は人なしでは生きていけない~

 

自分を大切にする能力は本来、人間には備わっています。
ですが、大切に扱われたことがない人は自分を大切に扱うことができません。
否定や罵倒・暴力を受け扱われてきた人は
自分をそんな人間なんだと、自分を粗末に扱ってしまいます。


そして自分が親になって、子供に教えてあげる時
自分が扱われたようにしか教えることができません。
経験していないことは、教えられないのです。

 

いつも誰かに支配され、自分を殺しながら自分を生きること。
それは、死んだように生きているのと同じです。

 


でも、それが生きる前提になっているのです。

 


大切な命をつないでいくこと。
これからの未来に、子供たちが希望をもって生きるには
親自身が自分を生きること。
自分のことを大切にすること。
それを教えてあげることだと思います。

 

愛着に問題があると、虐待にまで発展してしまうこともある。
虐待を起こさないまでも、生きづらさを抱えながら生きていく。
そんなことが起こるのです。


悲しい連鎖を起こさないためにも、愛着については
たくさんに人に知ってほしいと思います。

 

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