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反抗期のない良い子の悲劇

先日セッションでのこと。ある娘がじつは親の人生をまんまると受け継いで生きていることに気づきました。娘は一生懸命母親の意に添うように反抗期も一切なく従って生きてきました。

それは母親が可哀想だと思っていたから。

母親はずっと我慢の人生を生きていて言いたいことを言わずに周りに従う、その我慢からくるストレスは全て娘にぶつけられ、それを娘は受け留め、一方で母親は娘を自分の思い通りの子に仕上げることで満足を得ていました。

娘はそんな母親を怖れながらも懸命に母親を支え続け、いい子で居続けることを選んでいました。

勉強もよくできて、親にいっさい反抗しない母親にとって自慢の娘でいたのです。

良い子がやめられない、頑張ることがやめられない

やがて娘は大人になり社会人となって仕事や人間関係に苦しみ始めます。

それは頑張ることを辞められない。
いい人でいることから降りられない。
我慢ストレスでいっぱいいっぱい。

え?止めたらいいじゃん、と思うのですが、これがカンタンにはやめられないのです。だって辞めてしまったら、それは自分という存在の死を意味するから。。。

親を喜ばせるいい子でいた彼女は、社会にでると今度は対象が周りの人すべてに母親の影を投影してしまい、、、、社会の人周囲の目すべての評価におびえ、後ろ指を指されないように頑張るしかない。。
辛いですよね。

我慢を選んでいたのはお母さんだった

セッションの中で彼女は母親のイスに座り、母親として私の質問に答えます。どうして自分の言いたいことを言わずにお母さんはずっと我慢してストレスを娘にぶつけるのですか?と聞くと、、、
だって、選べないんだもん、仕方がない!怒

ではその嫌な環境から出ることを選べるのに、選ばなかった理由はなんですか?
それは世間体や周りに逆らえない、そして嫌な環境だけど世間は認めてくれるしお金や名家という肩書があるから。。

それではもう一度お聞きますね。お母さんは、選べるのに選ばないという選択をしたということですよね??
それはあなたが選んだことなんですね?

・・・・・。

娘のイスに戻った本人は相同な怒りの感情を吐き出しました。

お母さん、あなたは可哀想な人じゃない。
不幸なフリをしないで!
あなたは自由だ!と。

支配と依存のお互いのメリット

娘は今まで母親がとても我慢していたのを見ていて、辛そうだったので愚痴を聞いてあげ慰め役になり、いい子で言いたいことも言わず母親を支え続けていたのは、母親が可哀想だと思い続けてきたからです。

母親が娘を思い通りに支配してきたのは、自分の辛さや淋しさを埋めてもらおうとして娘に依存して、娘も母の役に立つことで依存して離れられなくなる。

まさにオカムスも同じでしたよね?
http://ameblo.jp/yourexcellence/entry-12253489163.html

誤解のないように言いますが、なにも母親を悪者扱いにするわけではないのです。母親の淋しさや恐怖や不安を埋めるために自ら犠牲になって支えるのは、それをすることによって子も家に居られて母に愛される、という利得が得られるのです。

つまり、、、お互いにメリットがあるわけです。

偏った愛情がお互いを苦しめあう

共依存というものは、お互いがお互いを縛り合い、愛情が偏って変形し歪んだ形でお互いをいつまでも苦しめてしまう。。。
どちらも不幸な状態です。
ただ共依存は本人達はまったく気が付きません。

気が付いたら、なんとなく親がうっとうしい、実家が苦しい、実家が辛い、でも、親から離れられない、親から自立がなかなか出来ない、あるいは、実家から離れているのに、頭の中はいつも母親のことでいっぱい、そんな現象が自分を悩ませるのです。

目指すのはひとつ。
親は自由、あなたも自由です。
一緒に暮らすも離れるも関係なく、お互いが自由でいること、それが一番楽でいい親子関係ですよ。

ではではまた~~( ̄▽ ̄)