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子育てに悩むお母さんが増えている

子育てに悩んでいる方は年々増えていますね。
この10年ほどで、嫁姑問題がほとんど聞かれなくなったぶん、子育て問題が非常に増えていると感じています。

それは戦後、高度成長期から現在まで、昔のような2世代や3世代が同居してみんなで子どもの面倒を見る、というものではなくなり、核家族化して夫婦だけで子育てをする、というライフスタイルの変化が大きな影響を及ぼしているものと思われます。

昔と違って同居世帯が減った分、煩わしい嫁姑問題からは解放されますね。

しかし、初めて出産、子育てを経験するお母さんにとって、右も左もわからずに子育てをしていくことは非常に困惑することや、不安が大きいゆえに、身近に気軽に頼れる人がいる場合はいいのですが、いない場合は孤独に子育てをすることになります。

まして、夫が理解して協力してくれる場合はいいのですが、夫がまったく自分の好きなことにしか興味がなく、家事も手伝わずに飲み歩いたり、仕事と称して遊びに出かけてしまったり、と、そのような場合は若いお母さんのストレスは増大していくでしょう。

最悪の場合は、夫とのいさかいが絶えずに離婚して実家に戻ってしまう、というケースもよく聞きます。何がなんでも離婚はダメというわけではありません。しかし、やはり子育て問題は夫との関係、つまり、夫婦問題も密接にからんでいることを考えれば、やはり夫婦仲良しが子どもにとって一番ベストであることは間違いありません。

今日は、ある子育てに悩んでいる若いお母さんが、苦悩の果てに、リトリーブサイコセラピーの講座にたどり着き、講座のなかでもどんどん楽になっていったようですが、どうしても「子どもに対するイライラや怒りをぶつけてしまう」という問題が解決できずにいました。

その「怒りはどこから来るのか?」をテーマにカズ姐さんこと私、大鶴が講座の後に行われるオープンセッションでこのテーマを取り扱うセッションをしました。その結果どうなったか?本人の直筆のメールでの感想を許可を得てアップします。

子どもへのイライラがどうしても止まらない

【東北 あやこさん】から

わたしは今まで、講座や勉強会などで、自分を見つめ少しずつ、制限を手放してきて以前よりも大分生きやすくなり、子供との関わりも変わり始めてはいたのですが、怒りの問題をなかなか解決出来ずにいました

特に長女には、宿題をしない、ご飯を残す、風呂に入りたがらない、妹をイジメる、などなど・・・何かに付けてはイライラして、注意や指摘ばかりでした。

それを反論や怒りで返してくる長女に、ブチ切れては怒鳴りつけて反論できないようにしていました。
頭では子供に優しくしたい、受け入れてあげたいと思っていても、いざその場面になると怒りが先行してしまい受け入れられない。

これじゃダメだと思い子供を受け入れようと怒りを我慢して接すると、泣きながら「どぉして私ばっかり・・・」が口をついて出てくるという怒りと罪悪感で、面倒になりあまり関わりたくないと思ったりの悪循環の日々でした。

この問題をセッションで取り扱ってもらい、現状を話していく内に、「なんで私ばっかり子供を受け入れなきゃいけないの。私は親にこんなことしてもらってないのに」という子供に対する嫉妬やズルいという感情と、何かすると否定されたり無視されたり、私の気持ちを解ってくれなかった母への怒りの感情がでてきました。

そして、カズ姐さんの、「なんの為に子供を育ててるの?」という質問で、全てが繋がっていきました。私はずっと母のようにはなりたくない、私のような思いはさせたくないと子供と関わってきた結果、母への怒りや憎しみを子供に八つ当たりして、どうして解らないんだと常にイライラしていたんです。

娘の椅子に座ると、私が小さな頃から母に感じていた解ってもらえない悲しさや寂しさ怒りを、私に対して感じていることに愕然としました。正に私が小さな頃から母に感じていたものと同じでした。

それから母親の椅子で、初めて感情を解放することが出来て、また母も祖父母との間で苦しんでいたこと、そのストレスを子育てに向けていたこと、その母の怒りや悲しみを感じて私自身も受け止めることが出来ました。

ずっと圧し掛っていたものが取れたように、凄くスッキリとした感覚になり、二世代セッション凄いと思いました。

私が子供に「なぜ解ってくれないの」とイライラしていたものは、私が母にわかって欲しかった感情を、全て子供に八つ当たりでぶつけていたものでした。怒りや恨みで蓋をして、悲しみや寂しさを感じるのが嫌だったけど、本当は優しくして欲しかったし、気持ちを聞いてもらいたかったし、私をもっと見て欲しかったんだと悲しみの本心に気付きました。

そしてずっと母の感覚で人生を生きていた事にも気付き、自分が正しい母親になり自分の子育てを見せ付けたいと子供を使い母へ復讐していたことを、無意識下でやっておりビックリしました。

セッション後は、自分でもビックリなんですが、とても穏やかに過ごすことが出来ています。子供の訴えや癇癪にも、「この子は何を解って欲しいのか?」と耳を傾けることが出来るようになり、優しい気持ちで子供をみることが出来るようになりました。

自分の弱みも出せるようになり人の優しさを受け取ることが出来るようになりました。憎らしかった母のことも、本当は大好きだったんだなぁ~と思えるようになり、母を見ても反応しなくなりました。

長女も、学校でのことを色々話してくれるようになったり、近所や出先で関わる人と楽しくコミュニケーションをとり、自分を出せるようになってきました。

旦那さんとも以前よりも会話が増えて、子供の面倒を見てくれるようになりました。
今までしてきた指摘や注意、アドバイスなんかも子供だけでなく旦那さんにも重荷でしかなく、私の不安や恐れだったのだなぁ~と、気付きや小さな変化も沢山あります。

数年前とは打って変わって心身共にスッキリで、こんなに楽になる日がくるとは思ってもいませんでした。諦めないで自分を見つめてきて本当に良かったです。

子育てで悩んでる方は沢山いると思いますが、子供のことは別とか、相手が悪いとか、こんなもんと現状を諦めて欲しくないです。子供を受け入れるのって自分の感情や気持ちを自分が理解してないと難しいことだと思うので、

子供を受け入れられない時、どうして自分はそれができないのか?こどもは何を解って欲しいのか?考え、そこでの感情を感じて大切にして下さい。

イラついたらクッションに怒りをぶつけてもいいし、 悲しかったらいっぱい泣いてもいいし、1人で頑張りすぎの人は人に頼れたらいいと思います。辛い時には心理セラピーを受けて欲しいと思います。そして、もっともっとリトリーブサイコセラピーが世の中に広まり、自分を取り戻して自分らしく生きれる人が増えたらと思います。

あやこ

お母さんの怒りを引き受けていた自分

あやこさんは自分の苦しみにしっかりと正面から向き合ったのは、もうイライラの限界がきていたこといい母親を演じることで母親への復讐ができない自分自身に対して怒りを感じていたのですね。ええ、無意識に、ですが。

それって自分ではわからないもので、無意識に復讐という怒りを使って子育てをしているわけですから、恐ろしいことですよね。あやこさんはここにちゃんと気づいて、その怒りの感情がどこから来ているのものなのか?きちんと向き合ったわけです。

そして、その怒りはじつは自分の実母が持っていたものだった、、ということに気が付いて、ご本人も驚愕していました。ご自分の母親がじつは言いたいことが言えないし、感情表現をすることを忌避して、代わりにイライラしては子ども時代の彼女にぶつけてストレス解消をしていたのですね。

子どもはそんなのたまったものでありません。だから彼女はわけもわからずに母親の怒りのストレスを浴び続けて、やがてそれが本人のストレスとイライラに転化されていきました。

彼女自身が自分の感情表現を禁止されていたので、子どもが無邪気に泣いたりかんしゃく起こしたりするのが耐えられなくなるんですね。イライラが増大します。だから、きーーっとなってしまうのです。

だから彼女自身のお子さんの空イスに座って、お子さんの気持ちを感じてみて下さい、と言って座らせたとき、彼女は号泣しました。これは私が幼少期実母に感じていた感情とまったく同じです、と。。。

そうです。世代間連鎖していました。
それがわかってから、これを本気で解決しよう!と彼女にスイッチが入った瞬間だと思います。

爆発的な怒りと悲しみをちゃんと感じて解放してから、彼女はびっくりするくらい子育てが変った、しかも自然に、というメールがきました。そしてご主人も変わったといいます。ほんとに良かったと思いました。私もとてもうれしいです。

正しい子育てをしようとするのではなく、自分も子どももご主人もみんなが幸せであることが一番なんだ。彼女はそう気が付いたからほんとに幸せになれると思います。

子育てに悩んでいる方に少しでも今回のコラムが参考になれば、と思い書いてみました。

2017.5.12        カズ姐さん